2022年10月以降に火災保険を契約した場合、復旧義務あり

火災保険の給付金について、修理目的ではない火災保険の申請が多く本来の意図と違うため、2022年10月以降の火災保険からは復旧義務が付与しました

「復旧に関する確約書」という書類を提出すると、修復前に保険金の給付が出来ます。
もし保険金支払い後に復旧をされていない事を確認した場合は、保険金を返還しなくてはいけないという条件になります。

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南海トラフ地震はいつ起こる?被害予想をシミュレーションしてみた

南海トラフ地震という言葉を聞いたことがあっても、実際どのような地震なのかをご存じの方は少ないのではないでしょうか。南海トラフ地震は、もし発生したら、未曽有の大災害を日本にもたらす可能性のある地震です。

この記事では、南海トラフ地震とはどのよう地震なのかを詳しく解説し、実際に地震が発生したら、各都道府県の被害はどのくらいになるのかを、資料をもとにシミュレーションしてみました。

南海トラフ地震について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

南海トラフ地震とは?わかりやすく解説します

南海トラフ地震の「トラフ」ってそもそも何?場所はどこ?

それではまず、南海トラフ地震がどのようなものなのかを詳しく解説します。南海トラフの「トラフ」の言葉の意味するところと、日本のどの辺に位置するかを説明します。

「トラフ」とは、最大水深が7000m以下の海底に存在する、平坦な斜面のある細長い溝のことを言い、「舟状海盆」とも呼ばれます。海底の細長い窪みは、一般に地形が険しいものは「海溝」、緩やかなものを「トラフ」と呼びます。

南海トラフは、日本列島の東海地方から西日本太平洋側の海底の溝の名称です。具体的いうと、静岡県の駿河湾から九州の日向灘にかけての海底にあり、水深は約4000mで、長さは7000㎞に渡ります。その地形の特色から「トラフ」がつき「南海トラフ」と呼ばれるようになりました。

引用:気象庁「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版)について」

なぜ、南海トラフ地震は起きるの?

プレートテクトニクスについて

まず、地震の時によく耳にする「プレートテクトニクス」について簡単に説明します。

「プレート」とは、地球の表面を覆う岩盤のことで、「テクトニクス」とは岩石の動きを意味する言葉です。つまり「プレートテクトニクス」とは、地球の表面の岩盤が動いているということです

日本には、大陸プレートである北アメリカプレート、ユーラシアプレート、そして海洋プレートである太平洋プレート、フィリピン海プレートが存在します。

海洋プレートと大陸プレートがぶつかると、海洋プレートが下に沈み込みます。プレートは沈み込むとひずみが生じますが、プレートのひずみが限界に達すると、その反動のエネルギーで地震が発生します。

フィリピン海プレートとユーラシアプレートを震源とするのが南海トラフ地震

南海トラフは、フィリピン海プレートが、ユーラシアプレートの下に徐々に沈み込んでいく場所に存在しています。
フィリピン海プレートは、常に移動しており、西日本の地殻を圧迫し続けているため、いつ地震が起きてもおかしくありません。

南海トラフは広大なため、地震が発生した場合は巨大地震の可能性がたいへん高い場所です。

南海トラフ地震はいつ起きる?発生確率について

過去にも繰り返し起きている南海トラフ地震

南海トラフ地震は過去にも何度も発生しています。ここで過去に起きた南海トラフ地震をご紹介しましょう。

684年 白鳳地震
887年 仁和地震
1096年 永長東海地震
1099年 康和南海地震
1361年 正平(康安)東海・南海地震
1498年 明応地震
1605年 慶長地震
1707年 宝永地震
1854年 安政東海・南海地震
1944年 昭和東南海地震
1946年 昭和南海地震

南海トラフ地震は、このように100年から200年の周期で発生し続けており、ほとんどのものがマグニチュード7~8のレベルでした。もっとも新しい「昭和南海地震」も、マグニチュード8の大きさで、甚大な被害をもたらしました。

南海トラフ地震の発生確率は?

それでは今後、南海トラフ地震が発生する確率はどれくらいあるのでしょうか。地震の予測日程を具体的に出すことはできませんが、おおよその予想はされています。

気象庁で発表されている最新の情報では、南海トラフ地震は、マグニチュード8から9のレベルのものが、今後30年の間に70パーセントから80パーセントの確率で発生する可能性があると言われています。

南海トラフ地震は、上記でも述べたように、100年から200年周期で発生する地震です。すでに最後に起きた「昭和南海地震」からは、70年以上が経過しているため緊迫した状況であることは間違いありません。

引用:気象庁「南海トラフ地震に関連する情報」

南海トラフ地震の被害想定は?範囲についてシミュレーションしてみた

それでは仮に、南海トラフ地震が発生したとシミュレーションしてみましょう。

その巨大な揺れは、最大の場合、伊豆半島の駿河湾から四国沖の日向灘にまで到達すると予想されています。

当然、近隣の地区やその規模の大きさにより主要都市も無害ではいられません。

引用:気象庁「南海トラフ巨大地震の震度分布(強震動生成域を陸側寄りに設定した場合)」

南海トラフ地震が発生した場合の各地域の被害想定

各都道府県の最大震度

地震の「マグニチュード」は、地震の規模を表すものであり、マグニチュードが大きいほど揺れは長く続きます。「震度」は、地点ごとでの揺れの強さのことを表します。ここでは南海トラフ地震が起きた時の最大震度数を表にまとめてみました。

震度が5を超えれば、相当の被害が生じることは確実です。南海トラフ地震が発生した場合、最大震度は7~9にまで到達すると予想されています。自分の住んでいる地域はどのくらいになるの確認しておきましょう。

都道府県名 最大震度 都道府県名 最大震度 都道府県名 最大震度
福島県 3~4 岐阜県 5弱~6弱 山口県 4~5強
茨城県 4~5弱 静岡県 6弱~7 徳島県 6強~7
栃木県 4~5弱 愛知県 6弱~7 香川県 5強~6弱
群馬県 4~5弱 三重県 6弱~7 愛媛県 6弱~6強
埼玉県 5弱~5強 滋賀県 5強~6弱 高知県 6弱~7
千葉県 4~5弱 京都府 5強~6弱 福岡県 4~5弱
東京都 5弱~5強 大阪府 6弱 佐賀県 4~5弱
神奈川県 5弱~6弱 兵庫県 5強~6弱 長崎県 4~5弱
新潟県 3~4 奈良県 6弱 熊本県 5弱~5強
富山県 4~5弱 和歌山県 6弱~7 大分県 5強
石川県 4~5弱 鳥取県 4~5弱 宮崎県 5強~6強
福井県 5弱~5強 島根県 4~5弱 鹿児島県 5強~6弱
山梨県 5弱~6強 岡山県 5強~6弱
長野県 5弱~5強 広島県 5弱~5強

※震度数は、震源域の大すべり域、超大すべり域のパターンによって変化するため、こちらの表は全て内閣府防災対策会議の「基本的検討ケース」の場合を参考に作成しています。

引用:内閣府防災情報のページ(資料1-6市町村別最大震度一覧表 )

各都道府県の津波の高さから見る到達時間

現在公表されている津波ハザードマップの、津波の高さから予想される津波到達時間は以下になります。津波高+1mの場合と+3mのものを掲載しています。当然ながら海に近い場所ほど到達時間は短くなっています。

都道府県名 最短到達時間(分)

津波高+1㎡

最短到達時間(分)

津波高+3㎡

都道府県名 最短到達時間(分)

津波高+1㎡

最短到達時間(分)

津波高+3㎡

茨城県 85 126 山口県 109
千葉県 39 63 徳島県 7 15
東京都 198 香川県 82
東京都 15 19 愛媛県 21 25
神奈川県 39 122 高知県 4 5
静岡県 4 5 福岡県 212
愛知県 12 20 長崎県 324
三重県 4 5 熊本県 340
大阪府 60 117 大分県 19 22
兵庫県 40 48 宮崎県 18 20
和歌山県 2 3 鹿児島県 29 30
岡山県 203 沖縄県 74
広島県 195

※津波到達時間は津波のケースによって変わるため、内閣府対策会議の「基本的検討ケース」の(2)「紀伊半島沖」に「大すべり域+超大すべり域」を設定した場合を参考に作成しています。

引用:内閣府防災情報のページ(都府県別市町村別津波到達時間一覧表 )

巨大津波による被害地域予想

地震が発生した場合、避けられないのが津波による被害です。

南海トラフ地震の場合、特に危ない県は、上記のそれぞれの表からもわかるとおり、震度の規模が6~7で、そして津波の到達時間が1時間以内と余裕のない、静岡県、愛知県、三重県、和歌山県、兵庫県、徳島県、愛媛県、高知県、大分県、宮崎県、鹿児島県の太平洋沿岸にある各県です。

その時、大都市東京はどうなる?

資料からもわかる通り、日本の首都である東京も南海トラフ地震により、震度5強の地震が発生すると予想されています。津波や建物の倒壊の被害などは比較的少ないと考えられますが、大都市東京では交通網の影響が甚大となるでしょう。もし、仕事から帰宅する時間帯に地震が発生したら、家に戻ることができず、多くの帰宅困難者を生み出します。

また、南海トラフ地震のような規模の大きい地震は長周期地震動と呼ばれる、周期の長いゆっくりとした大きな揺れが生じるため、高層ビルなどの巨大な建造物に次第に与える影響を無視できなくなります。経済の要でもある東京が、長期に渡って地震の影響を受けることは日本全体の経済を危うくする危険があります。

南海トラフ地震で安全な地域はどこ?

北海道と東北6県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)は、発生源から遠いため、南海トラフ地震の直接の被害からは、比較的安全と言えます

しかし、東京や大阪など主要都市が大きな被害を受ければ、当然その影響により、物流が止まるなど、インフラ的にも経済的にも多大なる被害を被る可能性は低くありません。

まとめ:南海トラフ地震が起きても生き残るための対策を取ろう!

南海トラフ地震は、今後30年の間に発生する可能性が非常に高い地震です。いざ、起きた場合、自分の住んでいる地域の震度数はどのくらいなのか、津波発生の可能性はあるのかを意識しておくだけでも違います。

南海トラフ地震は最悪のパターンの場合は、死者32万人の被害になると予想されていますが、対策次第で大幅に軽減することはできます。建物の耐震を強めることや、避難場所の確保、食料の備蓄、さまざまな努力で災害を乗り越えることは可能です。

しっかりとした防災への意識をもち、生き残るための対策を常に怠らないようにしましょう!

 

  • この記事を書いた人

サポートキング

火災保険申請サポートについて比較している中の人。築10年を経過した家の不具合を無料で調べられることを利点に、火災保険申請サポートのサービスをオススメします。

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