2022年10月以降に火災保険を契約した場合、復旧義務あり

火災保険の給付金について、修理目的ではない火災保険の申請が多く本来の意図と違うため、2022年10月以降の火災保険からは復旧義務が付与しました

「復旧に関する確約書」という書類を提出すると、修復前に保険金の給付が出来ます。
もし保険金支払い後に復旧をされていない事を確認した場合は、保険金を返還しなくてはいけないという条件になります。

広告 火災保険が使える災害とは

雪害で火災保険を請求できるケース、できないケースとは

雪害とは、豪雪や雪崩の事故による被害や損害のことを指します。身近な自然災害のうち、雪害はそのひとつになります。

大雪などの雪害によって住宅に損害があった場合、火災保険を使用することは可能ですが、「火災保険は使えない」と思っている方が意外に多くいます。火災保険は火事だけに使われる保険ではありませんので、雪害の場合でも保険金を請求できるケースがあります。

この記事では、雪害で火災保険を請求できるケースとできないケースを、具体例を挙げてわかりやすくご紹介します。住宅が雪による損傷を受け、火災保険を適用できるのかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

火災保険の「風災、雹(ひょう)災、雪災」補償とは

火災保険では、自然災害によって損害を受けた場合に補償されます。

雪害にあった場合、火災保険に「風災・雹(ひょう)災・雪災」の補償がついていれば、「雪災」として請求が可能です。「雪災」の被害には、豪雪や雪崩で住宅が倒壊するなどの例のほか、降り積もった雪の重さや、落雪で起きた事故も含まれます。

火災保険は、「建物」「家財」「建物と家財」の3つが対象ですが、対象により補償される内容は変わります。

雪害で火災保険を請求できるケースとは

雪害で火災保険を請求できるケースをご紹介します。以下に具体例を挙げますので参考にしてください。

積雪の重みでカーポート・車庫に被害が出た場合

カーポートや車庫は、自動車を風雨から守るための重要な設備になります。

カーポートの屋根が、大雪のため潰れたり破損したりした場合は、火災保険を請求できます。車庫も火災保険の対象の「建物」とみなされるため、補償の対象です。

ただし、適用はカーポートや車庫の延床面積が66㎡未満の場合です。

積雪や落雪で自宅の屋根や窓ガラスが破損した場合

落雪の圧力で住宅の窓ガラスが割れてしまったり、住宅の屋根が雪の重みで破損したという場合も、火災保険の「雪災」補償をつけていれば、補償の対象になります。

雪によって給湯器・雨樋(あまどい)・太陽光パネルが破損または故障した場合

室外にあった給湯器が、屋根から落下した雪によって破損したり故障したりした場合や、雨樋が積雪の重さに耐えられなくなって歪んでしまったという場合も補償の対象です。

近年は、自宅の屋根に太陽光パネルを設置している住宅も増えましたが、雪の重みや雹などで、太陽光パネルが破損した場合も火災保険の対象になります。

雪害で火災保険を請求できないケースとは

雪害で火災保険を請求できないケースについて、以下に具体例を挙げていきます。

雪解け水による洪水や土砂災害の被害があった場合

雪解け水による被害は、雪害とは見なされません。

大量の雪解け水によって洪水や土砂災害が起きて住宅に損害が出ても、それは「雪災」の対象にはならず、「水災」としての補償対象になります。

火災保険に「水災補償」をつけていれば、損害は補償されます。

雪の重みでカーポート・車庫が潰れて車に被害が出た場合

豪雪でカーポートが潰れて、その下の自動車に破損などの被害が出たとしても、自動車は火災保険の「建物」「家財」「建物と家財」の対象ではないため、補償されません。

自動車の補償は「自動車保険」の対象です。

自宅の屋根の落雪で隣家に被害を出した場合

自宅の屋根から隣家に落雪して隣家になんらかの損害が出た場合も、雪による自然災害であれば、責任が発生することはありません。

隣家の損害は隣家の火災保険から補償されます。

ただし、雪かきもせずに屋根にある大量の雪を放置し、明らかに隣家に危害を与える可能性がある場合は、賠償金が発生する可能性も否定できませんので、注意が必要です。

火災保険の自己負担設定とは?

火災保険では雪害が原因の場合、自己負担額が発生することもあります。これは、火災保険を契約する際に、損害額からあらかじめ自己負担する額(免責金額)を設定するもので、それによって保険料を抑えるシステムです。

火災保険の自己負担設定の例

火災保険の自己負担設定には二通りのパターンがあります。1つが「フランチャイズ型」もう1つが「免責方式型」です。

ここでは、具体的な事例で説明します。
【自己負担設定20万円・住宅に50万円の雪害による被害が発生したとき】の場合です。

  • フランチャイズ型

自己負担設定に達しない損害額の場合は補償無しですが、自己負担設定に達する損害額の場合は補償すべてが支払われます。
例:自己負担設定の20万円以上の被害があった場合、被害に対する補償がすべて支払われる。被害額50万円全額支給。

  • 免責方式型

自己負担設定に達しない損害額の場合は補償無しですが、自己負担設定に達する損害額の場合は自己負担設定額以上の補償すべてが支払われます。
被害額50万円から自己負担設定20万円の額を引き、残りの30万円が保険の補償として支給される。

最近の火災保険は免責方式型が多く、古い保険ではフランチャイズ型が多いです。加入している火災保険がどのような自己負担設定になっているか、確認しておく必要があります。

雪害で損害の出やすい住宅箇所とは

雪害に合って被害が出やすいのは、住宅のどのような場所でしょうか。ここでは、具体的に雪害にあいやすい場所の注意点を挙げます。

家屋に当てはまる箇所があれば、降雪の時期には特に注意しておきましょう。

  • 雨樋(あまどい)

雨樋は住宅になくてはならないものですが、雪の重みに対しての耐久力がたいへん低いです。大量の雪が雨樋に積もったり、屋根から雨樋に落雪したりすることで、歪んだり破損したりします。

雨樋が歪めば雨を排出できなくなり、住宅にも被害が発生します。大雪があった場合は、雨樋に損害がないかをしっかりと確認することが大切です。

  • カーポート・車庫

カーポートには耐積雪強度という基準があり、標準的なものは、約20cm積雪すると雪下ろしをしなくてはいけません。つまり20cm以上の大量の積雪の場合は、カーポートの損害の危険度が高まります。その他、吹雪などの強風にも破損の可能性があるので気をつけなくてはいけません。

耐雪性の低いカーポートや車庫の場合は、豪雪時屋根の部分が破損したり歪んだり、損害が大きくなる可能性があるので注意が必要です。

  • 屋根、雨漏り

豪雪で屋根に大量に積雪した場合、その雪が溶けて屋根から落ちる時に、屋根材を引きずってしまい破損させる可能性があります。そうなると、破損箇所から雨漏りが始まります。その他にも、大量の雪解け水が屋根内に侵入すれば、住宅自体を痛めてしまうため、雪害による屋根の破損からの雨漏りにも注意が必要です。

特に普段雪の少ない地方では、屋根の雪害対策はほとんどされていないため、損害が大きくなる可能性が高いです。屋根に大量の雪が積もった時は要注意です。

まとめ:雪害は、ケースによって火災保険で補償可能

豪雪などによる雪害で、火災保険が請求できるケースとそうでないケースを解説しました。

近年、雪国以外での雪害による被害も多く見られるようになりました。いざというときに補償が受けられるかどうか、加入している火災保険に「風災・雹(ひょう)災・雪災」の補償がついているか調べておいたほうが安心できます。

そして、この記事を参考に補償に当てはまるケースの可能性がある場合は、火災保険のご利用を推奨します。

  • この記事を書いた人

サポートキング

火災保険申請サポートについて比較している中の人。築10年を経過した家の不具合を無料で調べられることを利点に、火災保険申請サポートのサービスをオススメします。

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